第1回 高賀山(こうかさん)

一等三角点 標高 1,224m 関市洞戸高賀字宮下

2005.1.2

第1回を飾るにふさわしい山といえばやはり我々中濃域に暮らす者にとっての母なる山、「高賀山」(こうかさん)でしょう。小さい頃より幾たび登ったことか。学生の頃はこの山を中心に板取〜洞戸〜美濃のトライアングルゾーンの山々をわたり歩いたもの。正月に登ることもありましたが二十数年前なんぞ登山者を見ることはまずありませんでした。今では登山道も整備され楽に登ることができます。高賀地区の終点にある高賀神社、円空記念館横の林道を進むと前に広い駐車場のある登山口を通ります。林道はまだ上まで続きますがここから登りましょう。一時間ほどで御坂峠。白山信仰の前山的存在で中世から修験者が登り霊峰の雰囲気あったこの山も、この峠の下すぐに林道が通り・・・これも時代の流れっていうやつですか、少し残念。

右へ急登すれば峰稚児神社。左の尾根を行けば二十分足らずで山頂。春には登山大会も開かれ三角点付近は大勢の人が行き来するので標柱の保全が心配されます。かくいうぼくもこういう仕事に携わるようになりミリ単位の測位の基準として三角点があると認識するようになった次第で以前は蹴飛ばすようなことはしないまでも腰をかけたりしたかも・・・。以前は自分のアイポイントで360度のパノラマが開けていたのに周りの雑木が大きくなったせいか邪魔をします。もっとも受信状況は文句なし。 (2005.1.2 歩く)

大晦日に雪が降り国道沿いから見る山頂も白くなっていました。登るのをよそうかと思いましたが、減量を目指すこの一年の年頭に当たり鉄の意志を呼び起こし正月二日山頂をめざしました。果たして20センチほど(吹きだまりにあっては30センチを超す)積雪で足跡がないところを見ると僕が今年初登山のよう。ほかの登山者は峰稚児神社へ回ってる間に頂上を目指した一宮から来たカップル。山頂にいる時登ってきた揖斐川町から来たという年配の男性。そして下りるとき山頂付近で出会ったカップル。他には出会わなかったのでこの日はこの6名か。

一宮からの夫妻。デジカメ故障で貴重な一枚か

北方向。天井は青空でも遠くは雲に見え隠れ

前回の時(1996.3.2)腰までの積雪でしたが固いアイスバーン状態で埋もれることなく登れました。三角点は雪の下。

北方向のパノラマ。国境(美濃と越前)の峰々が鮮明に遠望できました。(1996.3.2)南方向は遠く伊勢湾がキラキラ光っていました。三角点は明治26年から27年にかけて設置されています。110年も前、日清戦争の頃。この一等は三等三角点より10年も前です。当時の下界の様子はどんなんだったか、しばし感慨にふけってしまいます。